長崎大学病院 医療支援現地レポート
長崎大学病院は5年前の東日本大震災に続き、熊本地震の被災地へ医療支援活動を開始しました。
2016年5月17日火曜日
阿蘇医療センターにて
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阿蘇医療センターの入り口で、一人の高齢の女性が大きな紙袋2つを抱えてタクシーから降りた。この日は土曜日。正面玄関は閉まり、女性はDMAT隊員たちの活動拠点となっているADRO事務局へと向かって歩き出した。私は思わず声を掛けた。阿蘇医療センターに100歳を超える母親が入院してい...
本院感染症対策チーム
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4月23日早朝、第一陣は熊本市内のミッションを終えて、阿蘇医療センターに向かった。センターにはADRO(阿蘇地区災害保健医療復興連絡会議)が設置され、阿蘇地区周辺の医療を統括していた。長崎大学病院第一陣は次の陣が動けるよう、その拠点づくりを目指した。 「ノロウイルスの検査キット...
2016年5月8日日曜日
ロジの仕事
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今回の医療支援チームに業務調整員が構成されている。業務調整員は医療活動以外のすべてのことをこなす役割を担い、「ロジ」つまり「ロジスティクス」といわれる。日本語では「兵站」。つまり最前線が活動しやすい環境をつくる後方支援の一つである。事務的なパソコンの打ち込みから宿の手配、交通情...
2016年4月28日木曜日
車中泊の現状
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地鳴りという言葉をあらためて思い知った。地の底からドーンと突き上げる音は落雷の音に似ている。未明から何度となくそんなことを思いながら寝袋の中にい た。本院第一陣は熊本大学病院の厚意で会議室を借り、宿泊施設にした。私は天井を見上げながら、就寝中に建物内にいる恐怖や不安に思い...
看護師チーム 避難所を巡回
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第1陣で派遣された看護師2人は22日午後から、避難所の医療ニーズ調査へ出かけた。慣れない熊本市内の道をナビを頼りに運転。四カ所を巡回するため、一カ所に時間は掛けられない。「1カ所20分ぐらいだね」と足早に避難所となっている高校の体育館へと向かった。 この日は快晴だった。...
2016年4月27日水曜日
石垣が崩落 名城熊本城
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熊本市内の中心には名城、熊本城がある。今から400年以上も前、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて、築城の名手といわれた加藤清正がもともとあった平山城を改築した。城の石垣は中世城郭の特徴と美観を残し、街のシンボルとなっていた。 目の前に広がる光景は衝撃的だった。美し...
避難所の医療ニーズを探る
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長崎大学病院の医療支援チーム第一陣は、熊本市役所に設けられた「熊本市保健医療救護調整本部」で避難所情報のとりまとめを担った。刻々と変化していく医療ニーズを的確につかむため、指定されていない避難所の把握や避難所での聞き取り調査が求められた。 第一陣リーダーの山下和範医師は...
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