長崎大学病院を訪れた県立福島医科大学の一行 |
河野病院長が今秋、院内に設置予定の感染症と被ばく医療、救急医療に迅速に専門的な医療に取り組む「国際医療センター」のビジョンを説明。現在、ロシアの被ばく者に対して取り組んでいる再生医療にも触れ、国内外での幅広い取り組みを紹介した。長崎大学病院の国際ヒバクシャ医療センターの大津留晶准教授は「海外の被ばく者を健診で訪ねるとき、長崎から来たといえばみんな喜んでくれる。単なる疫学調査だけでなく、これまで多くの被ばく者の健康増進につながる診療に関わってきた成果」と、これまでの臨床分野での実績について話した。
福島県立医科大学からは「被ばくされた患者さんが実際に運ばれてきたときのシステムはどのようになっているか」など質問。大津留准教授は「国際ヒバクシャ医療センターを中心に、救急やICU、血液内科など各科が連携するよう体制を整えている。佐賀県の玄海原発で事故が発生した場合を想定して、年一回訓練を実施している」と説明した。
両大学は4月、教育、研究、診療の分野で協力体制を整えることに合意。現在、緊急被ばく医療の分野などで連携している。