2011年4月4日月曜日

津波に飲み込まれた施設

散乱したゴルフセットと車

施設の部屋の中
横転した車、半分欠けた食器、入所者らしき小さな上履き。割れたガラス窓から、泥にまみれたカーテンだけが風に揺れる。かつてここにはお年寄りたちの生活の場があった。

南相馬市原町区にあった介護老人保健施設は一瞬にして津波に飲み込まれた。福島第一原発から20kmから30kmの圏内にあり、海岸線からは1600mほど離れている。

目の前に広がる灰色一色の世界。想像を絶する光景にただ言葉を失った。「こんな近くに海が見えることはありません。もっと遠くにあったんです」と福島県の担当者は遠くを指差しながら説明した。

被害地を離れる車内では重い空気が流れ、誰も言葉を切り出せなかった。

この町には救いの手を待っている人たちが大勢いる。独りでは逃げ出せないお年寄りたちもたくさんいる。

Think GloballyAct Locally (シンク グローバリー、アクト ローカリー)
地球規模で考え、足元から行動せよ。安岡彰副院長が昨日話していた言葉が頭をよぎった。